アパレルの店内BGMの選び方|著作権・費用・テンポの順で決める

アパレル・雑貨店の店内(イメージ) 店舗BGM

アパレルの店内BGMは「権利」「費用」「テンポ」の順で決めると迷いません。流行りの曲を流したいなら有線放送か、市販CD+JASRACの手続き。

費用を抑えたいなら、店舗での利用が許諾された買い切り音源。テンポと音量は、そのあとで客層と滞在時間に合わせて決めます。

アパレル・雑貨店の店内(イメージ)

この記事でわかること

  • 店内BGMを「権利→費用→テンポ」の順で決める理由
  • 流行曲を流すときの著作権の手続き
  • 有線・業務用サービス・買い切りの費用比較
  • アパレル向けのテンポと音量の目安

アパレル向けの店内BGMを先に見たい方へ

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アパレルの店内BGMは「権利」→「費用」→「テンポ」の順で決める

店のBGMの相談でよく聞くのが「どんな曲が売れる店っぽいか」という話です。ただ、先に雰囲気から選ぶと、気に入った曲がそもそも店で流せない、ということが起きます。

  1. 権利:その曲を店で流してよいか。手続きは誰がするか
  2. 費用:月額で払い続けるか、買い切りか
  3. テンポと音量:店の客層・滞在時間に合っているか

1. 権利

決めること
店で流してよい曲か
確認先
有線の契約/JASRAC/音源の利用規約

2. 費用

決めること
月額か買い切りか
目安
月額制・年6,000円+税・購入時のみ

3. テンポと音量

決めること
客層と滞在時間に合うか
目安
入口で少し聞こえ、接客の声を消さない

この順にすると、選んだあとでやり直す手間がなくなります。

雰囲気より先に、権利と費用を決めるとやり直しがない。

アパレルで流行曲を流すときの著作権

利用規約を虫眼鏡で確認するイメージ

著作権法第22条は、著作物を「公衆に直接見せ又は聞かせることを目的として」演奏する権利を著作者に認めています。

CDや配信音源の再生もこの「演奏」に含まれます(著作権法第2条第7項)。

服を売る店で流す以上、営利目的なので、第38条第1項の例外(営利を目的とせず料金も取らない場合)には当たりません。

流行曲を店で流す2つの方法

JASRACが管理している流行曲を店で流す方法は、大きく分けて2つです。

有線・業務用BGMサービス
店の手続き不要(月額)
市販CDをそのまま再生
JASRACの手続き
スマホ・CD-Rにコピーして再生
手続き+複製の許諾
個人向けSpotify・Apple Music等
店では使えない
流し方店側の手続き注意点
有線放送・JASRACと契約した業務用BGMサービス不要(事業者が使用料を支払う)月額がかかる
市販CDをそのまま再生JASRACにBGMの利用手続き500㎡までなら年6,000円+税。CD代は別
配信音源やCDをスマホ・CD-Rにコピーして再生JASRACの手続き+複製の許諾レコード会社など著作隣接権の許諾が要る場合もある
個人向けのSpotify・Apple Music等店では使えない規約が個人的・非商業的な利用に限定

手続きが一番多くなるやり方

JASRACの施設BGMの案内には、有線放送とCDを併用する場合も店の手続きは不要と書かれています。

逆に、スマホに入れた曲をBluetoothスピーカーで流すやり方は、手続きが一番多くなります。

個人向けの聴き放題サービスの規約はSpotify・Apple Music・Amazon Musicを店で流すのは規約違反?3社の規約を確認で原文を引いて確認しました。

流行曲は有線・業務用サービスなら店の手続き不要。市販CDは手続きが要る。

店内BGMの費用比較

月額BGMの請求書と買い切り音源の比較イメージ

流行曲にこだわるなら有線放送や業務用サービス、毎日同じトーンで流し続けられるなら買い切り音源が安くつきます。

月額制は選曲と権利処理を任せられる代わりに、契約している限り払い続けます。買い切りは購入後の月額がありません。

3年間の総額

店舗でよく使われているBGMサービスと、このBGMパックを3年分の費用で比べると次のとおりです。

詳しい比較は店舗BGMのコストを見直す|有線・サブスク・買い切り音源を比較した

3年間の費用(税込)

USEN / OTORAKU(月4,488円)161,568円
モンスター・チャンネル 2年契約(月2,068円)74,448円
BGM Pro 2年契約/STORE MUSIC.jp(月980円)35,280円
このBGMパック(買い切り・月額0円)7,800円

パックの7,800円は、USENなら約1.7か月分、モンスター・チャンネルなら約3.8か月分、BGM Proなら約8か月分の月額で回収できる計算です(1年目の目安)。

※各社の料金は2026年9月29日時点の公開情報。最新は各社サイトで確認。

買い切りが向かないアパレル店

シーズンごとにテーマを大きく変える店、トレンドの曲そのものを店の売りにしている店は、有線や業務用サービスのほうが合っています。

買い切りが向くのは、店の雰囲気を一年通して保ちたい店です。

7,800円のパックは、USENの約1.7か月分。

アパレルの店内BGMのテンポと音量

アパレル店の売場と試着室のイラスト

アパレルや雑貨店では、お客様は店内を歩きながら商品を手に取り、試着もします。滞在時間は飲食店ほど長くない一方、レジでの会話や接客の声かけがあります。

なので音量は、店の外から入口に立ったときに少し聞こえて、接客の声をかき消さない程度が目安になります。

アパレル向けの音源で採用したテンポ帯

採用したテンポ帯

86〜108 BPM大半は90〜106 BPM

アパレル・雑貨店向けの音源は、収録曲を86〜108 BPMの範囲に収めました。大半の曲は90〜106 BPMです。

店内を歩いて商品を見ている人の足取りを急かさない程度にゆっくりめで、かといって眠くならない中くらいのテンポを狙っています。極端に速い曲や遅い曲は入れていません。

音量と音のそろい方で確認したこと

からすの音楽スタジオで作ったアパレル・雑貨店向けの音源は、全曲インストで、仕上げの段階で次の数値を測って確認しました。

確認した項目結果何のためか
曲ごとの音量(ラウドネス)全曲 -16 LUFS曲が変わっても音量を触らずに済む
曲の中の音量差(LRA)最大2.1 LU接客中に急に大きくならない
モノラルにしたときの音量低下最大0.2dB天井スピーカーや1台のスピーカーでも痩せない
収録の長さ40曲・約124分営業中に同じ曲が続けて回りにくい

※ LUFS・LRAは音量の測り方の単位です。数値は書き出した全40曲を測定した実測値です。

アパレル・雑貨店向けBGMパックの特徴

入口で少し聞こえ、接客の声を消さない音量にする。

アパレル・雑貨店向けBGMパック

アパレル・雑貨店で毎日流すために作った、買い切りのBGMです

全曲インスト、40曲・約124分。全曲 -16 LUFS にそろえ、曲中の音量差も最大2.1 LUに抑えています。

JASRACなどの管理団体に信託していないオリジナル楽曲なので、店内での再生に使用料はかかりません。

無料の試聴音源を配布しています。店のスピーカーで、入口とレジの両方から聞いてみてください。

アパレル・雑貨店向けBGMパックを見る
アパレル・雑貨店向け店舗BGMパックの商品イメージ

まず無料版を、入口とレジの両方で聞いて確かめる。

まとめ:アパレルの店内BGMは権利・費用・テンポの順で選ぶ

この記事のまとめ

  • 店内BGMは「権利」→「費用」→「テンポ」の順で決める
  • 流行曲は有線・業務用サービスなら店の手続き不要。市販CDならJASRACの手続き(500㎡まで年6,000円+税)
  • スマホにコピーした曲を流すと、複製の許諾も必要になる
  • 一年通して同じ雰囲気を保ちたい店は、買い切り音源が安くつく
  • 音量は入口で少し聞こえ、接客の声を消さない程度にする

出典:著作権法(第2条第7項・第22条・第38条第1項/e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/345AC0000000048)、JASRAC「各種施設でのBGM」https://www.jasrac.or.jp/users/facilities/bgm.html、JASRAC使用料規程 第12節 BGM https://www.jasrac.or.jp/aboutus/public/pdf/tariff12.pdf。2026年10月9日時点で確認。料金・規約は変わることがあるため、契約前に最新の案内をご確認ください。