エフェクターの話はよくしますが、パッチケーブルの話はあまりしてきませんでした。
地味だし、ケーブルを替えたところで劇的に音が変わるわけでもない、というのが正直なところです。
ただ自分の場合、スイッチャーを導入したあたりからケーブルの本数が一気に増えて、無視できない要素になりました。
結果として既製品→自作→安いソルダーレス→オヤイデと、4周ぐらいしてようやく今の形に落ち着いています。
今回はその遍歴と、途中で実際にぶつかった問題を書いておきます。
この記事でわかること
- スイッチャーを入れるとパッチケーブルが一気に増える理由
- 既製品→自作→安いソルダーレス→オヤイデの4周の遍歴
- 安いソルダーレスで出た接触不良
- シールドとMIDIケーブルに何を使っているか
スイッチャーを入れた瞬間、必要な本数が跳ね上がる
普通にペダルを直列で並べているだけなら、パッチケーブルはペダルの台数マイナス1本で済みます。ところがループスイッチャーを入れると話が変わります。
ループ1つにつき、スイッチャーのSENDからペダルのIN、ペダルのOUTからスイッチャーのRETURNへと、1台あたり2本必要になるからです。

自分はBOSS ES-8とML5を併用していて、そこにHX Effectsのループも絡んでくるので、ボードの中だけで20本近いパッチケーブルが走っています。
この本数になると「1本あたり数百円の差」がそのまま数千円の差になりますし、逆に「1本の接触不良を探し出す手間」も本数に比例して増えていきます。
ケーブルにどう向き合うかを、いよいよ決めなければいけなくなった、というのが出発点でした。
ループ1つにつき2本必要になり、本数と手間が一気に増える。
第1期:サウンドハウスの安い既製品パッチケーブル
最初はサウンドハウスで買える安い既製品のパッチケーブルを使っていました。値段を考えれば当然十分に働いてくれましたが、既製品である以上長さが決め打ちになります。
ボードの中で15cmが欲しいのに手元にあるのは30cm、というような場面が必ず出てきて、余った分をとぐろを巻かせて押し込むことになります。
ボードが狭いほどこれが効いてきて、蓋が閉まらない、ペダルの下でケーブルが突っ張る、といった話につながっていきました。

既製品は長さが決め打ちで、ボードの取り回しが悪くなった。
第2期:MOGAMIで自作
長さの問題を解決するために、次はMOGAMIのケーブルを買ってきて自作するようになりました。必要な長さで作れるので、ボードの取り回しは一気に良くなります。
音についても不満はありませんでした。

ただ、自作には自作の面倒くささがあります。ボードの配置を変えるたびに、はんだ付けからやり直しになるという点です。
ペダルを1台入れ替える、並び順を変える、といったことを自分は頻繁にやるので、そのたびにはんだごてを出してくるのが現実的に厳しくなっていきました。
自作は長さが自由だが、組み替えのたびにはんだ付けが要る。
第3期:Amazonの安いソルダーレスプラグ ― ここで痛い目を見た
そこで行き着いたのがソルダーレスです。ケーブルを好きな長さに切って、プラグをねじで留めるだけで完成する方式で、自作の自由度と組み替えの手軽さを両立できます。
最初はAmazonで買える安いソルダーレスプラグをしばらく愛用していました。

しばらくは問題なく使えていたのですが、使い込むうちに2つの症状が出てきました。
- 接触不良。特定のループだけ音が出ない、あるいは触ると復活する、という状態になる
- 若干の音質変化。劇的ではないものの、抜けが悪くなったように感じる場面があった
厄介なのは、接触不良がボード全体の中の1本で起きることです。
スイッチャーを使っていると信号経路が複雑なので、「音が出ない」という症状からその1本を特定するまでにかなり時間を取られます。
本数が多いボードほど、この探索コストが重くのしかかってきます。
音質については正直、ブラインドで当てられる自信はありません。
ただ接触不良のほうは明確に実害があり、ライブやレコーディングの直前にこれが起きることを考えると、ここでケチる意味はないと判断して乗り換えました。
接触不良という実害が出たので、ここでケチるのをやめた。
第4期:オヤイデのソルダーレスケーブルとプラグ(現在)
今はボード内のパッチケーブルを、オヤイデのソルダーレスケーブルとプラグで統一しています。
方式としては第3期と同じソルダーレスなので、組み替えの手軽さはそのままに、接触不良だけが消えたという状態です。

結局のところ、自分がケーブルに求めていたのは「良い音」よりも先に「毎回同じように鳴ること」だったのだと思います。
ボードを組み替えても、しばらく使っても、疑わなくていい。その安心感に対してお金を払っている感覚です。
組み替えの手軽さはそのままに、接触不良だけが消えた。
ギターからアンプまではエクスタシーケーブル(全部自作)
ボードの中とは別に、ギターからボードまで、ボードからアンプまでのシールドにはオヤイデのエクスタシーケーブルを使っています。
こちらは自分の中では明確に「気に入っている音」で、長く愛用しています。
ただこのケーブル、完成品で買うとかなり高いです。なので自分はケーブルとプラグを買ってきて、全て自作しています。
シールドはパッチケーブルと違って本数が少ないですし、一度作れば長さを変える機会もほとんどないので、ここは自作のデメリットがほぼ効いてきません。
手間をかける価値がある場所と、手軽さを優先する場所を分ける、という考え方に自然と落ち着きました。

シールドはオヤイデのエクスタシーケーブルを全部自作している。
MIDIケーブルはOne ControlのL字
ES-8、ML5、HX Effectsの間はMIDIで繋いでいます。ここで使っているのはOne ControlのL字タイプのMIDIケーブルです。
MIDIケーブルは音そのものを通すわけではないので音質の話にはなりませんが、物理的な収まりが重要です。
ストレートのMIDIプラグは思いのほか出っ張りが大きく、ボードの端にある機材だと蓋やケースに当たります。
L字にするだけでこの問題が解決するので、ボードに組み込む前提ならL字を選んでおいて損はないと思います。

ストレートのMIDIプラグは出っ張るので、ボード用にはL字を選ぶ。
まとめ:パッチケーブルを4周してわかったこと
| 時期 | 使っていたもの | やめた理由 |
|---|---|---|
| 第1期 | サウンドハウスの安い既製品 | 長さが決め打ちで、ボードの取り回しが悪い |
| 第2期 | MOGAMIで自作 | 組み替えのたびにはんだ付けが必要 |
| 第3期 | Amazonの安いソルダーレス | 接触不良と、若干の音質変化 |
| 第4期 | オヤイデのソルダーレス(現在) | ― |
- ボードを頻繁に組み替えるなら、ソルダーレスは合理的な選択になる
- ただしソルダーレスは製品による当たり外れが接触不良という形で出る。ここを安く済ませると、後で原因探しに時間を払うことになる
- パッチケーブルは「音を良くするもの」ではなく「毎回同じ音が出ることを保証するもの」だと考えると、選ぶ基準がはっきりする
- シールドのように本数が少なく組み替えない場所は、自作でコストを抑えるのが効く
- MIDIケーブルはL字。音ではなく物理的な収まりで選ぶ
ケーブルは、うまくいっている間はまったく話題にならないパーツです。でも一度トラブルが起きると、ボード全体が疑わしくなって練習にも録音にも集中できなくなります。
自分が最終的にオヤイデのソルダーレスに落ち着いたのも、音がどうこうというより「もうケーブルのことを考えたくない」という理由が一番大きかった気がします。
同じようにボードの本数が増えてきた人には、ここは早めに固めておくことをおすすめします。

※ 音質に関する記述はすべて個人の感想です。使用環境やボード構成によって結果は変わります。
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