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ES-8のMIDI OUTは1本。でも受け側は7台。QC・HX Effects・Mobius・Nemesis・H9・RV-200・ML5と、MIDIで動かしたい機材だらけのボードだと、この「1対多」をどう繋ぐかが地味に悩みどころです。全部デイジーチェーンで数珠つなぎにする手もありますが、僕はそこに CME MIDI Thru5 WC という分配器を挟んで、信号劣化のリスクを減らす構成にしています。今回はその繋ぎ方と、導入で見えてきた注意点を実機ベースで紹介します。

そもそもの悩み:MIDI機材が多すぎる問題
このボードはES-8をマスターにして、7台の機材にMIDIチャンネルを振り分けて制御しています。
| Ch | 機材 |
|---|---|
| 1 | Neural DSP Quad Cortex |
| 2 | Line 6 HX Effects |
| 3 | Strymon Mobius |
| 4 | Eventide H9 MAX |
| 6 | Source Audio Nemesis |
| 7 | BOSS RV-200 |
| 10 | Morningstar ML5 |
MIDIはチャンネルで宛先を振り分けられるので、理屈上は全部を1本のケーブルで数珠つなぎ(OUT→IN→THRU→IN…)にしても動きます。ただ、7台を1系統でデイジーチェーンすると、末端の機材まで信号が届く間に劣化・タイミングのズレが起きやすくなるのが気になっていました。台数が増えるほど、どこかの接点や機材の内部処理で信号がナマる可能性が積み重なります。
解決策:Thru5で5系統に分けて分配
そこで導入したのが CME MIDI Thru5 WC。ES-8から出た1本のMIDIを、5つの出力に分配できるMIDI THRUボックスです。うちでは7台を1本でつなぐのではなく、Thru5の5出力すべてを使って5系統に分ける形にしています。1系統に複数台まとめているところと、1台だけの単独系統が混在しているのがポイントです。
| 系統 | 接続内容 |
|---|---|
| ① | Line 6 HX Effects(単独) |
| ② | Strymon Mobius → Source Audio Nemesis(2台をデイジーチェーン) |
| ③ | Eventide H9 MAX(単独) |
| ④ | BOSS RV-200(単独) |
| ⑤ | Morningstar ML5 → Neural DSP Quad Cortex(2台をデイジーチェーン) |
Thru5の5つの出力それぞれから各系統の先頭機材へ配線し、複数台まとめているところだけ通常どおりTHRU端子で次の機材へ繋いでいく形です。1系統あたりの数珠つなぎを最大2台までに抑えることで、末端まで信号が劣化しにくい構成になります。単独系統を作れるだけの出力数(5つ)があるからこそ、無理にまとめずに分散できています。
なお、ML5とQCはペダルボードの外に設置しているため、ジャンクションボックスのTRS変換を使ってMIDIケーブルを延長しています。ボード外機材への配線は距離が伸びる分、ここも劣化しやすいポイントなので、単独系統にせず2台にまとめて配線をシンプルにしています。
電源まわりでハマった話
Thru5 WCはUSBバスパワーで駆動できるのが売りの一つですが、うちの環境ではFenderのパワーサプライ経由でUSB給電するとノイズが出たため、現状は外部電源アダプターに切り替えて運用しています。せっかくのバスパワー対応が活きなかったのは少し残念ですが、音に出るノイズは無視できないので実用面を優先しました。パワーサプライの相性は機材ごとに出方が違うので、導入する場合は自分の環境で一度試してみるのをおすすめします。
使っている機材
CME MIDI Thru5 WC
今回の主役。1つのMIDI INを複数出力に分配できるTHRUボックス。USBバスパワー対応ですが、うちの環境ではノイズの都合で外部電源運用にしています(詳細は上記)。
CME MIDI Thru5 WC
CME WIDI Thru6 BT(ワイヤレス対応版)
同じCME製で、Bluetooth MIDIにも対応したワイヤレス版。6分配とポート数も1つ多く、ケーブルレスでMIDI連携したい場合はこちらも選択肢になります。
CME WIDI Thru6 BT
まとめ
MIDI機材が増えてくると「1本のケーブルで全部つなぐ」のは配線としては楽ですが、台数が多いデイジーチェーンは信号劣化のリスクが積み重なるのがネック。CME MIDI Thru5 WCで系統を分けて分配することで、そのリスクを分散できました。電源はバスパワーが必ずしもベストとは限らない、という発見もありましたが、今のところ外部電源での運用で安定しています。
※ 本記事の構成・接続方法は筆者の環境の一例です。機材のファームウェアや個体・設定により異なる場合があります。各社の製品名・商品名は各権利者の商標です。

